2012年9月3日月曜日

こぼれ話☆ 臨床試験のp値がEBMのすべてではない

雑誌「CORE Journal 循環器」は,編集委員の先生方の絶大なるご協力により立ち上がりました。編集委員会では,次から次へと出てくる先生方のアイディアに・・・,編集部が圧倒されることもしばしば。

そんななか,ある先生がこんなことをおっしゃいました。
有意差がつかなければ,どちらの薬剤が好ましいかなんてことは言えないのでしょうけれど,現実に患者さんがいらして,二者択一で薬剤を選ばなければならないとき,少しでもイベント発生率が低かった薬剤を選びたくなるのは,臨床医の心理としてあると思います。
でも,患者さんの特性を良く把握していれば,「その患者さんでは」どちらがより好ましいのかが見えてくることがあるんです。臨床試験の数値がEBMのすべてではない。もっといえば,P値や信頼区間だけでEBMを実践することはそもそも不可能なのです。臨床試験の結果を,個々の患者さんに照らし合わせ,臨床上の意志決定に適切に生かす能力が必要で,それを下支えするのが臨床医としての「力量」や「経験」なんですね。
この雑誌では,「力量」「経験」ともに優れた専門医が,臨床試験の結果を自身の臨床に生かす過程を見せていきましょう。その論理展開から学べることは大いにあると思います。
なんだか胸にぐっときてしまいました。
これが「CORE Journal 循環器」の原点となりました。

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